TAKEO タケオ  「新倉壮朗の世界」

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2017年 07月 06日 ( 1 )


2017年 07月 06日

「浅尾公平ブログ 心にしみる本、胸が震える出来事」

第16回定期コンサート「新倉壮朗の世界」は1ヶ月後になりました。
昨年の第15回定期演奏会に来て下さった浅尾公平さんが
「浅尾公平ブログ 心にしみる本、胸が震える出来事」に
コンサートの記事を記載して下さっています。

「タケオ」こと新倉壮朗さんのアフリカン・ドラムにしびれまくった。

うねるような太鼓の音に乗って、いつしか無意識のうちに足がリズムを刻み、腰を揺らしていました。
金曜の晩、パーカッショニストの新倉壮朗さん(29歳)のコンサートに行ったときのことです。
間断なく押し寄せてくる打楽器音の波に、心と身体がぐいぐいと揺さぶられ、完全に「持っていかれた」状態になってしまいました。

実は数日前にある新聞記事を読むまで、僕は新倉さんのことを知りませんでした。
その記事によると、新倉さんはダウン症で言葉は片言しか喋れないものの、音楽的な才能は子供の頃から抜群で、11歳で出会ったセネガルの太鼓「サバール」の演奏に没頭して、その奏者となったのだとか。
他にもネットで情報を集め、彼が周りの人たちから親しみを込めて「タケオ」「タケオ君」などと呼ばれていることや、
サバールの他にジャンベ(やはりアフリカの太鼓の一種)やピアノ、マリンバなどの演奏をしていることも知りました。
2008年にはセネガルを訪問して交流や演奏活動をしたり、その様子が「タケオ」というドキュメンタリー映画になったり、セネガルの人間国宝と呼ばれた世界的サバール奏者ドゥドゥ・ンジャエ・ローズ(昨年8月死去)に可愛がられたりもしたのだとか。

その新倉さんが、5日(金)の晩、町田市で15回目の定期コンサートを開き、
ジャズピアニストの山下洋輔さんと共演するというのです。
僕は昔から山下洋輔さんのファンなので、山下さんが共演するくらいなら
このタケオさんは何か凄いものを持った人ではないかという勘が働き、すぐに、記事に出ていたコンサート実行委員会に電話をして席を予約しました。
そして当日、仕事が終わるとすぐに電車を乗り継いで会場に向かいました。

開演時刻の19時、ステージの右手からタケオさんが、左手から山下さんが登場しました。2人とも、白いシャツに黒っぽいベスト、クリーム色のパンツ、白いシューズというお揃いのような格好。タケオさんはすぐにマリンバを叩き、少し遅れて山下さんもピアノの演奏を始めます。
2人の音は大胆に、繊細に、強く、鋭く、即興で絡 み合って、
あっという間に僕たちオーディエンスを魅了しました。
やがてタケオさんは山下さんに代わってピアノの前の椅子に座り、弾き始めました。山下さんはその左に立って、ときどき低い音域の鍵盤を叩きます。
1台のピアノを2人で連弾したわけです。
ピアノが終わると、山下さんがマイクを持って会場に挨拶しました。
タケオさんは小さいときからお母さんに連れられて山下さんの演奏を聴きに行っていたそうです。
「私、フリージャズなんて言ってますが、本当にフリーなのはタケオ君です。教えられました」という山下さんの話に、会場から大きな笑い声が上がります。
そしていよいよ、太鼓の演奏になりました。
タケオさんが、左手に持ったバチと右の手のひらで叩くサバールの演奏を1分ほど続けたところで、山下さんのピアノが絡み始める。
サバールのビートとピアノの音色は融合しながらテンションを上げていき、
僕はすっかりその世界に入り込んで、気がつくと、
冒頭に述べたように、足と腰が自分の意志と関係なく勝手に揺れているという状態になっていました。

15分間の休憩の後、後半に入り、まずタケオさんが1人で、太極拳のようなゆっくりした動きのダンスを披露。
そして次に、アフリカン・ドラムの奏者たちが3人が新たに登場します。
そのうち2人は、前述したセネガルの人間国宝ドゥドゥ・ンジャエ・ローズさんのご子息たちで、もう1人は大阪を拠点に活動している赤井浩さん。
それにタケオさんを加えた4人が共に太鼓を叩くのですから、それはまた強烈な音が生まれて、聴く者の感覚にビシバシと響いていきます。
前半ですでにエンジンがかかっていたというか、少しハイになっていた僕の陶酔感は、どんどんエスカレートしていきました。

同時に感心させられたのは、演奏以外でもエネルギッシュなタケオさんの精力的な動きでした。緑色のアフリカの民族衣装を来た彼は、何度もステージから降りて客席を回り、腕を振って手拍子の音頭を取るかと思えば、子供たちをステージに上げ、ダンスをさせ、オーディエンスを盛り上げます。
全身から、表現する喜びがみなぎっているかのようでした。
やがて、ローズさんのご子息の1人が「このタケオ君の素晴らしさをどうしても、障害のある人たちに、世界に見せたい。神様がこの願いを叶えてくれるよう、祈りましょう」と流暢な日本語で会場に語りかけ、これにはぐっと来ました。

フィナーレの曲では再び山下洋輔さんが加わり、タケオ さんら4人のアフリカン・ドラム奏者と熱演を聴かせてくれ、最高に気持の良い状態でコンサートはお開きに。会場を出る前に、受付の脇でタケオさんのDVDと、彼が描いたイラストがプリントしてあるTシャツを買いました。帰りの小田急線の中で、僕はタケオさんが創り出した豊かな宇宙にいられた幸せを反芻しつつ、また聴きに行こうと思っていました。

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by takeo_yume | 2017-07-06 12:34 | 日記